相模湖貯水率は現在81%、平年比98%|2026年最新の水位・渇水リスクを徹底解説
2026年10月23日現在、相模湖を形成する相模ダムの貯水率は81%、貯水量は3,252万立方メートルです。国土交通省関東地方整備局が公表した同日午前0時時点のデータでは、過去の平均貯水量に対する割合は98%となっています。貯水率81%という数字だけを見ると水不足が心配になりますが、貯水容量に対する割合と、過去の同時期と比べた水量は、意味が異なります。
一方、神奈川県では2026年春、相模湖・津久井湖・宮ヶ瀬湖の3湖合計貯水量が過去最低を記録する深刻な渇水に直面しました。その後、降雨や水源の切り替えなどによって回復していますが、10月の降水量は22日までで1.6mmにとどまっています。現在の相模湖貯水率、相模川水系の月別降水量、平年比の見方、洪水期と非洪水期の違いを整理し、今後の水不足や取水制限の可能性を検証します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 現在の貯水状況:2026年10月23日0時時点の相模ダムは貯水率81%、貯水量3,252万m³。過去の平均貯水量に対する割合は98%。
- 降水量の注目点:相模川水系の2026年9月降水量は596.7mmと10か年平均の227%に達した一方、10月は22日までで1.6mm。
- 渇水リスクの判断:2026年春には3湖合計貯水率が29%まで低下した。現在は回復しているものの、貯水率だけでなく降雨、流入量、放流量、他水系との水源調整を確認する必要がある。
【2026年最新】相模湖貯水率の現在は81%、貯水量と平年比を確認
相模湖貯水率の現在値を確認する際は、神奈川県の「かながわの水がめ」と国土交通省関東地方整備局の「相模川水系」の公表情報が基本になります。2026年10月23日0時時点の国土交通省の公表値では、相模ダムの貯水率は81%です。
相模湖は、相模ダムによって相模川をせき止めて形成された貯水池です。貯水量は3,252万m³、有効容量は4,019万m³となっています。これらは相模湖単独の数値であり、津久井湖や宮ヶ瀬湖を含む相模川水系全体の貯水状況とは区別して見る必要があります。
また、同じ公表資料では、相模ダムの貯水量は過去の平均値に対して98%です。これは、貯水容量に対する割合が81%である一方、過去の平均的な貯水量と比べると約98%の水量があることを示します。81%だから平年より19%も水が少ない、という意味ではありません。
相模川水系の3ダムを合計すると、状況はさらに分かりやすくなります。3湖合計の貯水量は2億2,376万m³、貯水率は81%で、過去の平均貯水量に対する割合は101%です。水系全体では、同時期の平均を上回る水量が確保されています。
なお、以下の数値は国土交通省関東地方整備局が公表した2026年10月23日0時時点の速報値です。速報値は後日整理される確定値と異なる場合があります。
【数値で比較】相模ダム・津久井湖・宮ヶ瀬湖の貯水状況一覧
相模湖の状況を正しく把握するには、同じ相模川水系に属する津久井湖、宮ヶ瀬湖との比較が欠かせません。神奈川県の「かながわの水がめ」では県内の貯水状況をまとめて確認できますが、宮ヶ瀬ダムは国土交通省が管理しており、各施設の公表資料を照合することも大切です。
次の表は、国土交通省関東地方整備局の2026年10月23日0時時点のデータをまとめたものです。
| ダム・水系 | 貯水量 | 貯水率 | 過去の平均値に対する割合 |
|---|---|---|---|
| 相模ダム(相模湖) | 3,252万m³ | 81% | 98% |
| 城山ダム(津久井湖) | 4,863万m³ | 90% | 110% |
| 宮ヶ瀬ダム(宮ヶ瀬湖) | 1億4,261万m³ | 78% | 99% |
| 相模川水系3ダム合計 | 2億2,376万m³ | 81% | 101% |
注目したいのは、相模ダム単独の貯水率と、水系全体の平均比が異なることです。相模湖の貯水率は81%ですが、相模川水系3ダムの合計貯水量は過去の平均値に対して101%となっています。貯水池ごとに容量や運用が異なるため、個別の数字だけで水系全体の供給力を判断するのは適切ではありません。
さらに、貯水率と平年比は別の指標です。貯水率は有効容量に対して現在どれだけ水があるかを示し、平年比は同じ日付の過去10か年平均などと比較した水量を示します。国土交通省の今回の資料では、平成27年から令和7年までの平均値との比較が示されています。神奈川県の「かながわの水がめ」では、平年比を同日付の過去10か年平均との比較として説明しています。
また、相模川水系の貯水率が81%でも、津久井湖が90%、宮ヶ瀬湖が78%というように、各湖の状況には差があります。水道用水の安定供給を考える場合は、個別の湖の貯水率だけでなく、3湖合計の水量や各水源の運用状況を併せて確認することが重要です。
【月別データを分析】相模川水系の降水量と貯水量はどう連動する?
相模湖の水位や貯水率は、流域に降った雨の量だけで決まるわけではありません。降雨が河川に流れ込むまでの時間差、ダムへの流入量、下流への放流量、水道用水としての利用など、複数の要素が影響します。
神奈川県の「かながわの水がめ」が公表する「相模川水系 月別降水量・貯水量」によると、相模川水系の2026年の降水量は、10月22日時点で年初からの累計1,794.7mmです。2016~2025年の10か年平均である年間1,852.1mmに対して、現時点の累計は約97%に相当します。ただし、2026年の集計は10月途中であり、通年の確定値ではありません。
月別の動きを見ると、2026年9月の降水量は596.7mmで、10か年平均263.1mmの227%に達しました。一方、10月は22日までの降水量が1.6mmで、10か年平均268.6mmに対して約1%です。9月にまとまった雨が降った一方、10月は雨の少ない状況が続いています。
この数字から読み取れるのは、年間累計が平均に近い水準にあっても、降水量が毎月均等に分布しているわけではないということです。雨が短期間に集中すれば河川への流入量は一時的に増えますが、その後に少雨が続けば、放流や水利用によって貯水量が減少する可能性があります。
また、流域の降水量と貯水量は必ずしも同じタイミングで増減しません。降った雨の一部は地中に浸透し、別の一部は河川を通じて時間差でダムに流れ込みます。大雨の直後に貯水率が大きく上がることもあれば、降水量が増えても貯水量の変化が限定的な場合もあります。
相模川水系の月別降水量・貯水量を確認するときは、月間降水量だけでなく、貯水量の前日比や数日間の推移も確認してください。単日の数値よりも、降雨と貯水量の変化がどのように連動しているかを見るほうが、渇水リスクを判断するうえで有効です。
【貯水率が変わる理由】洪水期と非洪水期の違いとは
ダムの貯水率は、水の量が増減したときだけ変わるわけではありません。洪水期と非洪水期の切り替えに伴って、貯水率を計算する際の容量が変わる場合があります。これが、貯水量がほぼ同じなのに貯水率が変化する主な理由の一つです。
洪水期は、台風や大雨による洪水に備え、ダムに流れ込む水を一時的に受け止められる空間を確保する必要があります。そのため、洪水調節機能を持つダムでは、時期に応じて水を貯められる容量や水位の運用が変わります。
神奈川県の公表情報では、対象となるダムの洪水期・非洪水期は次のように設定されています。
- 津久井湖(城山ダム):洪水期は6月1日~10月15日、非洪水期は10月16日~5月31日。
- 丹沢湖(三保ダム):洪水期は6月15日~10月15日、非洪水期は10月16日~6月14日。
- 宮ヶ瀬湖(宮ヶ瀬ダム):洪水期は6月16日~10月15日、非洪水期は10月16日~6月15日。
例えば、洪水期から非洪水期に移る際、貯水率の計算に用いる容量が大きくなると、貯水量が変わらなくても貯水率が低く表示されることがあります。反対に、非洪水期から洪水期に切り替われば、同じ水量でも貯水率が高くなる場合があります。
2026年は10月16日から非洪水期に移行しています。国土交通省の相模川水系の資料でも、10月16日から有効容量を常時満水容量に移行したことが注記されています。季節の切り替え前後で数字を比較する際は、分母となる容量の変更がなかったかを確認する必要があります。
ただし、この仕組みをすべてのダムに一律に当てはめることはできません。相模湖の貯水率を確認する場合は相模ダムの公表値を、津久井湖や宮ヶ瀬湖を確認する場合は、それぞれのダムの運用条件を参照してください。季節による変動を、ただちに水不足や貯水量の急減と解釈しないことが大切です。
【流入量・放流量を確認】相模ダムの水位と貯水量はなぜ変動する?
相模ダムの貯水量の推移を読み解くうえでは、貯水率に加えて流入量と放流量を確認する必要があります。流入量はダムに流れ込む水の量、放流量はダムから下流へ流す水の量です。両者の差が貯水量の変化に影響します。
流入量が放流量を上回れば、ほかの条件が同じであれば貯水量は増加する方向に動きます。逆に、放流量が流入量を上回れば貯水量は減少する方向に動きます。ただし、実際の運用では発電や水道用水の供給、河川の流量確保、洪水調節などが関係するため、単純な数値の比較だけで長期的な貯水傾向を判断することはできません。
2026年10月23日0時時点の国土交通省の公表表では、相模ダムの前日補給量は53万m³/日とされています。これは前日0時と当日0時の貯水量の差に基づく指標です。同資料では、プラスの値はダムに貯めた水を川に流している状況、マイナスの値は貯留している状況を示すと説明しています。
つまり、貯水率が81%であっても、下流へ水を供給する運用が行われることはあります。貯水率が比較的高いことと、放流が行われていることは矛盾しません。ダムは単に水を貯め続ける施設ではなく、流域全体の水利用や河川環境を支えるために水を管理する施設だからです。
相模ダムの貯水位、貯水量、流入量、放流量の時間ごとの動きは、神奈川県企業庁が提供する「かながわの水がめ」の諸量表・諸量グラフで確認できます。数時間の変化だけでなく、過去数日間の推移を比較することで、一時的な増減なのか、継続的な貯水量の変化なのかを見極めやすくなります。
なお、貯水位は標高を基準にした水面の高さであり、貯水率とは別の数値です。湖面の高さがわずかに変化しても、湖の形状や水深によって貯水量の変化は異なります。水位だけ、あるいは貯水率だけで状況を判断せず、複数の指標を組み合わせて確認することが重要です。
【渇水リスクを検証】2026年春の危機と今後の取水制限の可能性
相模湖の渇水リスクを考えるうえで見逃せないのが、2026年春に神奈川県内で発生した渇水です。神奈川県が2026年10月22日に更新した「令和8年春期渇水に係る『かながわの水がめ』の状況と対応」によると、2025年夏以降、県内のダム上流域で顕著な少雨傾向が続き、相模湖・津久井湖・宮ヶ瀬湖の3湖合計貯水量が厳しい状況に陥りました。
2026年3月25日24時時点では、3湖合計貯水量が約8,000万m³、貯水率29%となり、宮ヶ瀬ダム完成後の過去最低を記録しました。県の公表資料によると、各湖の最低貯水率は津久井湖が10%、相模湖が53%、丹沢湖が32%でした。相模湖単独の数値と3湖合計の数値は異なるため、渇水の経緯を確認するときは区別が必要です。
この危機に対し、神奈川県は相模川水系と酒匂川水系の連携を進めました。2025年8月30日に酒匂川水系への水源振替を開始し、同年12月25日から2026年1月13日にかけて振替量を段階的に増量。さらに、2026年3月5日から東京都への分水量を50%減らし、日量約22万m³から約11万m³へと変更しました。
その後、6月の降雨によって状況は改善しました。6月3日には酒匂川水系への水源振替を中断し、6月8日に県内の水道5事業者が渇水対策本部を解散。6月9日には東京都への分水量の減量を解除し、6月29日には水源振替を終了しています。県の検証によると、こうした対応と降雨によって、県民への節水の呼び掛けや給水制限を実施せずに春期渇水を乗り切りました。
県はまた、水源振替と東京都への分水量の減量によって、相模川水系3湖の貯水量を約1億2,700万m³温存できたと説明しています。これは城山ダムの満水量の約2杯分に相当します。仮に対策を実施していなければ、2026年4月上旬ごろに3湖合計貯水量が底をついていた可能性があったとされています。
では、2026年10月23日現在、相模湖で再び取水制限が行われる可能性は高いのでしょうか。現時点の公表値では、相模ダムの貯水量は過去の平均値の98%、相模川水系3ダムの合計貯水量は平均値の101%です。この数字だけから、直ちに取水制限が必要な状況だと判断する根拠はありません。
ただし、10月の降水量が22日までで1.6mmにとどまっている点には注意が必要です。少雨が長期化し、河川への流入量が減少する一方で水道用水などへの供給が続けば、貯水量は再び減少する可能性があります。春の渇水でも、少雨だけでなく、水源振替による供給量の変化が酒匂川水系の貯水量に影響しました。
取水制限の可能性を見極める際は、相模湖の貯水率だけでなく、3湖合計貯水量、酒匂川水系の丹沢湖の状況、流域の降水量、ダムへの流入量と放流量、行政による渇水対策の発表を総合的に確認する必要があります。一定の貯水率だけで取水制限の実施が自動的に決まると考えるのではなく、水源全体の状況と実際の運用対応に注目することが大切です。
【相模湖貯水率】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:2026年10月23日現在、相模湖の貯水率は何%ですか?
A1:国土交通省関東地方整備局の2026年10月23日0時時点の公表値では、相模ダム(相模湖)の貯水率は81%、貯水量は3,252万m³です。過去の平均貯水量に対する割合は98%となっています。
Q2:貯水率81%なら水不足の心配はありませんか?
A2:貯水率だけでは判断できません。現在、相模川水系3ダムの合計貯水量は過去の平均値に対して101%ですが、今後の降雨や流入量、放流量によって状況は変化します。最新の水系全体の貯水状況も確認してください。
Q3:相模湖の貯水率が急に変わるのはなぜですか?
A3:実際の貯水量が増減した場合のほか、洪水期と非洪水期の切り替えで貯水率の計算に使う容量が変わる場合があります。貯水量がほぼ同じでも貯水率が変わることがあるため、容量の変更にも注目しましょう。
Q4:相模湖の貯水率と平年比は何が違いますか?
A4:貯水率は有効容量に対して現在どれだけ水があるかを示す指標です。一方、平年比は同日付の過去10か年平均などと比べた水量の指標です。貯水率が81%でも、過去の平均貯水量に対する割合が98%という状況はあり得ます。
Q5:相模湖で今後、取水制限が実施される可能性はありますか?
A5:今後の降雨や貯水量の推移次第では、渇水対策が必要になる可能性はあります。ただし、2026年10月23日の貯水状況だけで取水制限の実施を予測することはできません。相模川水系と酒匂川水系の合計貯水量、流入量、放流量、行政の発表を確認することが重要です。
まとめ:相模湖貯水率は平年比と降水量をセットで確認
2026年10月23日現在、相模ダムの貯水率は81%、貯水量は3,252万m³です。過去の平均貯水量に対する割合は98%であり、相模川水系3ダム全体では平均比101%となっています。貯水率の数字だけを見て、直ちに深刻な水不足と判断する状況ではありません。
一方、2026年春には相模川水系3湖の合計貯水率が29%まで低下し、過去最低を記録しました。水源振替や東京都への分水量の減量、6月の降雨などによって回復したものの、少雨が長期間続けば再び厳しい状況に陥る可能性があります。
今後の状況を見極めるために確認したいのは、次の3点です。第一に、相模湖単独の貯水率と水系全体の貯水量を区別すること。第二に、月別降水量と流入量・放流量の推移を確認すること。第三に、洪水期と非洪水期の切り替えや速報値の更新による数値の変化を考慮することです。
最新情報を調べる際は、神奈川県の「かながわの水がめ」と国土交通省関東地方整備局の相模川水系の公表資料を併用すると、個別のダムと水系全体の状況を比較できます。相模湖の貯水率を正しく読むには、単日のパーセンテージだけでなく、過去の平均値、降雨の偏り、ダムの運用状況を合わせて判断することが重要です。 (出典: 相模湖 貯水 率(Yahoo!ニュース))