五十番はなぜ2店ある?神楽坂発祥の歴史・運営会社・肉まんの違いを2026年最新解説
東京・神楽坂の名物として知られる「五十番」。大きな肉まんや中華まんを求めて店を訪れようとした際、「神楽坂五〇番 総本店」と「元祖五十番 神楽坂本店」という、よく似た名前の店舗を見かけて戸惑った人もいるのではないでしょうか。
五十番の歴史は、1957年(昭和32年)の神楽坂での創業にさかのぼります。その後、百貨店向けの事業展開、のれん分け、事業承継、運営会社の変更などを経て、現在は異なる企業が「五十番」の名を冠した中華まん事業を展開しています。2023年には「元祖五十番 神楽坂本店」を運営する会社の親会社にも動きがあり、ブランドの背景はさらに複雑になりました。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:五十番は1957年創業の神楽坂発祥の中華まん店を起源とし、現在は複数の事業者が同じ由来を持つ名称を使用しています。
- 要点2:「神楽坂五〇番 総本店」と「元祖五十番 神楽坂本店」は別会社が運営しており、同一企業の支店同士ではありません。
- 要点3:2026年現在、店舗の見分け方は正式な店名・所在地・運営会社の確認が基本。商品の特徴や販売拠点にも違いがあります。
【五十番】はなぜ同じ名前の店が2つあるのか?神楽坂発祥の背景
五十番を理解するうえで最初に押さえたいのは、同じ名前が使われていることと、同じ会社が運営していることは別だという点です。
1957年に神楽坂で創業した五十番は、中華料理を提供する店として始まりました。神楽坂五〇番の公式オンラインストアが紹介する沿革によると、当初は中華料理店としての経営を支えるため、肉まんやあんまんなどの持ち帰り販売に取り組んだとされています。最初から中華まん専門店だったわけではなく、持ち帰り商品が店の知名度を高めるきっかけになりました。
その後、事業の展開先や製造部門、販売部門の整理が進み、複数の企業がそれぞれの形で五十番の歴史を引き継ぐことになります。2015年には、神楽坂五〇番側の公式説明で「のれん分け」が行われたとされ、2017年には同社の「神楽坂五十番総本店」が創業地の神楽坂にオープンしました。
一方、もう一つの流れにあたる「元祖五十番 神楽坂本店」は、旧店舗の事業を引き継いだ別の企業によって運営されています。市ケ谷経済新聞の2017年12月の報道では、旧運営会社の倒産に伴う運営会社の変更と、神楽坂6丁目への移転が紹介されました。
つまり、現在の2店を理解するには、単純に「本店と支店」「新店と旧店」と区別するのではなく、どの事業が、いつ、どの企業に引き継がれたのかを見る必要があります。名称の類似だけで、経営上のつながりや商品が同一だと判断するのは適切ではありません。
【1957年創業の歴史】のれん分け・事業承継を時系列で整理
五十番の歴史を時系列で並べると、名称が似た店舗が並存するようになった経緯が分かりやすくなります。以下は、神楽坂五〇番の公式沿革、元祖五十番の公式説明、当時の報道を照合して整理したものです。
| 時期 | 主な出来事 | 現在につながる意味 |
|---|---|---|
| 1957年(昭和32年) | 神楽坂で五十番が創業 | 両ブランドが起源として掲げる歴史的な出発点 |
| 1983年(昭和58年) | 百貨店への出店を目的として有限会社神楽坂五十番を設立 | 販売拠点の拡大に向け、事業組織が分かれていく |
| 1997年(平成9年) | 神楽坂本多横町の工場を引き継ぎ、製造事業の分離独立営業を開始 | 製造・販売に関わる事業の再編が進む |
| 2015年(平成27年) | 株式会社神楽坂五十番を設立し、百貨店向け販売事業や製造事業の譲受を実施 | 神楽坂五〇番につながる事業体制が整備される |
| 2017年(平成29年) | 神楽坂五十番総本店が神楽坂4丁目に開店。別の流れではD&Dが旧店舗の事業を引き継ぎ、神楽坂6丁目で元祖五十番として営業を再開 | 現在の2ブランドを区別するうえで重要な転換点 |
| 2023年(令和5年) | 神楽坂五十番側が株式会社神楽坂五〇番へ社名変更。別の流れではOSGコーポレーションがD&Dを子会社化 | 現在の名称と企業グループを把握するための節目 |
| 2024年(令和6年) | 神楽坂五〇番がJR飯田橋駅構内にエキュートエディション飯田橋店を開店 | 駅構内での販売や店舗限定商品へ展開 |
この年表で特に重要なのは、2015年と2017年の動きです。神楽坂五〇番側の公式沿革では、2015年の事業譲受などを経て、2017年12月10日に神楽坂五十番総本店がオープンしたと記録されています。
対して、元祖五十番側では、食材を供給していた商社から独立したD&Dが2017年に事業を承継しました。2023年7月のM&A Onlineの報道でも、この事業承継と、神楽坂五〇番総本店が別会社によって運営されていることが説明されています。
したがって、2017年は「五十番の店が一つから二つに単純に増えた年」というより、異なる事業の継承経路が、それぞれの店舗として現在につながった時期と捉えると理解しやすくなります。
【2026年現在の運営会社】神楽坂五〇番と元祖五十番の関係
現在の五十番を比較するときは、店名だけでなく、運営会社まで確認することが大切です。主な2ブランドの企業情報を整理します。
1.神楽坂五〇番 総本店
神楽坂五〇番 総本店を運営するのは、株式会社神楽坂五〇番です。公式会社概要では、代表取締役を永山浩志氏とし、中華総菜類の製造販売を事業内容として掲げています。本社・総本店は東京都新宿区神楽坂4丁目3番地の近江屋ビル1階です。
同社は、1957年創業の先代から伝わる技術や国産素材へのこだわりを打ち出しています。公式サイトによれば、2023年5月10日に「株式会社神楽坂五十番」から「株式会社神楽坂五〇番」へ社名を変更しました。現在は「五十番」ではなく、数字の「〇」を用いた表記も識別の手掛かりになります。
公式の沿革には、2015年の会社設立や事業譲受、2017年の総本店オープンに加え、2022年の鹿児島工場稼働や食品安全に関する認証取得も記載されています。神楽坂での店頭販売だけでなく、製造や百貨店・催事などを通じた販売にも取り組んでいる企業です。
2.元祖五十番 神楽坂本店
元祖五十番 神楽坂本店の運営会社は、株式会社D&Dです。同社は中華食品の製造販売を手掛け、東京都新宿区神楽坂6丁目4番地に神楽坂本店を構えています。
2023年7月、OSGコーポレーションはD&Dの株式70.06%を取得して子会社化したと発表しました。M&A Onlineの報道によると、D&Dは五十番に食材を提供してきた商社から独立した企業で、2017年に元祖五十番の事業を引き継いでいます。
ここで区別したいのは、OSGコーポレーションはD&Dの親会社であり、元祖五十番の店舗運営を担う会社はD&Dという点です。親会社と店舗の直接の運営会社は、企業情報を見る際にも混同しやすい部分です。
このように、両ブランドは1957年創業の五十番という歴史を共通の起点としながら、現在の法人、店舗展開、企業グループが異なります。名前が似ているからといって、同じ法人の別支店として扱うことはできません。
【店舗の違いと見分け方】住所・表記・販売拠点を比較
実際に五十番の肉まんを買う場合、最も確実なのは、正式な店名と所在地をセットで確認する方法です。2026年10月時点で各公式サイトに掲載されている情報をもとに、主な違いを整理します。
神楽坂五〇番 総本店は、新宿区神楽坂4丁目3番地の近江屋ビル1階にあります。神楽坂駅から徒歩約6分、牛込神楽坂駅から徒歩約5分、飯田橋駅から徒歩約4分と案内されています。毘沙門天・善國寺の向かいに位置し、蒸したての中華まんや持ち帰り用の商品を扱っています。
また、2024年8月1日には、株式会社神楽坂五〇番がJR飯田橋駅構内のエキュートエディション飯田橋店をオープンしました。JR東日本クロスステーションの店舗案内によると、営業時間は11時から20時。定番の大きな肉まんに加え、和の素材を使った「東京肉まん」シリーズを取り扱っています。この店舗限定の商品を目当てにする場合は、神楽坂の総本店と間違えないようにしましょう。
元祖五十番 神楽坂本店は、新宿区神楽坂6丁目4番地にあります。公式の実店舗案内では、神楽坂本店のほか、大森店、巣鴨店、錦糸町マルイ店、松屋浅草店が掲載されています。神楽坂以外でも購入できるため、近隣の店舗や百貨店で探したい人にとって選択肢があります。
なお、店舗一覧や営業時間は変更される場合があります。特に商業施設内の店舗は施設の営業日に準じるため、訪問直前に各社の公式案内を確認するのが確実です。
見分け方を簡潔にまとめるなら、次の3点が役立ちます。
- 店名:「神楽坂五〇番 総本店」なのか、「元祖五十番 神楽坂本店」なのか。
- 住所:神楽坂4丁目3番地なのか、神楽坂6丁目4番地なのか。
- 運営会社:株式会社神楽坂五〇番なのか、株式会社D&Dなのか。
検索結果や口コミサイトでは、「五十番」「神楽坂五十番」「五十番本店」などの略称が使われることがあります。店名の一部だけで判断せず、住所まで確認することが、店舗の取り違えを防ぐ近道です。
【中華まんの特徴と評判】比較するときに見るべきポイント
五十番の魅力としてよく知られているのは、一般的な中華まんよりも大きな肉まんです。ただし、現在は別々の企業が商品を展開しているため、「五十番ならどこでも同じ商品が買える」と考えるのは早計です。
神楽坂五〇番の公式サイトは、手包みの中華まん、国産豚肉などの素材、肉汁を包み込む製法を特徴として紹介しています。また、添加物や保存料に極力頼らない商品づくりを掲げ、肉まん以外にも焼売や餃子などの点心を扱っています。
一方、元祖五十番の公式オンラインストアでは、看板商品の「元祖肉まん」をはじめ、五目肉まんや餃子、焼売などを販売しています。公式商品ページでは、元祖肉まんについて、国産豚肉とキャベツを使ったシンプルな構成や、230グラムという大きさが紹介されています。
両社とも中華まん・点心を中心に展開していますが、商品名、具材、サイズ、販売方法が異なります。特に大きさや価格を比べる際は、同じ名称の商品であっても重量や内容量を確認しなければ、単純な価格比較はできません。
評判を調べる際にも、口コミの対象店舗を確認することが重要です。「五十番の肉まんがおいしかった」という感想があっても、それが神楽坂五〇番の総本店なのか、元祖五十番の神楽坂本店なのかによって、実際に評価されている商品が異なる可能性があります。
地域ブログなどの食べ歩き記録では、店舗や商品によって皮の厚さ、肉汁、サイズ感について異なる印象が記されています。ただし、こうした感想は個人の試食体験に基づくもので、現在の全商品を代表する評価ではありません。口コミを比較するなら、投稿時期、店舗名、購入した商品が明記されているかを確認すると、判断材料として使いやすくなります。
また、公式サイトに掲載された素材や製法の説明は、各社が掲げる商品づくりの方針を知るうえで参考になります。一方で、それだけで味の優劣や購入者全体の満足度まで判断することはできません。自分が重視するのが、具材のボリュームなのか、皮の食感なのか、土産としての使いやすさなのかを明確にすると、比較しやすくなります。
【プロの結論】五十番を選ぶなら名前より運営会社と商品を確認
五十番の歴史から見えてくるのは、老舗ブランドの継承が、必ずしも一つの会社の中だけで進むわけではないということです。長年親しまれた屋号や商品が、事業譲受、のれん分け、製造部門の独立、運営会社の変更などを通じて、複数の事業者へ受け継がれるケースがあります。
五十番の場合、1957年という創業年は両ブランドを理解するうえで共通の出発点です。しかし、創業年が共通していることと、現在の運営会社や商品が同一であることは別問題です。2017年の事業承継、2023年の社名変更と資本関係の変化を押さえると、現在の店舗構成を整理できます。
購入先を選ぶ基準は、次のように考えると明確です。
神楽坂の歴史を感じながら店頭で購入したい人は、まず神楽坂4丁目の神楽坂五〇番 総本店と、神楽坂6丁目の元祖五十番 神楽坂本店のどちらを訪れたいか決めるとよいでしょう。住所を確認すれば、名称の混同を避けられます。
特定の商品を食べてみたい人は、公式商品一覧で商品名、具材、重量、販売店舗を確認するのがおすすめです。特に限定商品を目当てにする場合は、神楽坂五〇番の飯田橋駅構内店の「東京肉まん」のように、取り扱い店舗が限られる商品もあります。
贈答用や取り寄せを考えている人は、オンラインストアで配送方法、セット内容、価格、冷蔵・冷凍の別を確認しましょう。実店舗で販売される商品とオンライン限定の商品が、必ずしも同じとは限りません。
反対に、「昔からの五十番だから、どの店舗も同じ会社で同じ商品を販売しているはず」と考えている人は、購入前に店名と運営会社を確認するのがおすすめです。歴史を尊重することと、現在の事業体制を正確に把握することは、両立できます。
【五十番】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:五十番は1957年創業なのに、なぜ2つの店舗があるのですか?
A1:1957年に神楽坂で創業した五十番を起源としながら、その後の事業再編やのれん分け、事業承継を通じて異なる運営会社が生まれたためです。現在の「神楽坂五〇番 総本店」と「元祖五十番 神楽坂本店」は別会社が運営しています。
Q2:神楽坂五〇番と元祖五十番の運営会社は同じですか?
A2:異なります。神楽坂五〇番 総本店は株式会社神楽坂五〇番、元祖五十番 神楽坂本店は株式会社D&Dが運営しています。D&Dは2023年にOSGコーポレーションの子会社となりました。
Q3:五十番の店舗はどこで見分けられますか?
A3:正式な店名、所在地、運営会社の3点を確認するのが確実です。神楽坂五〇番 総本店は神楽坂4丁目3番地、元祖五十番 神楽坂本店は神楽坂6丁目4番地にあります。公式サイトの店舗一覧も併せて確認すると、販売拠点や限定商品の違いも把握できます。
まとめ:五十番の歴史と現在を知り、納得できる店選びを
五十番は、1957年に神楽坂で創業した中華まん店を起源とするブランドです。その後、のれん分けや事業承継、製造・販売事業の再編を経て、現在は神楽坂五〇番と元祖五十番という、異なる企業が運営する店舗が並存しています。
2026年現在、両者の違いを理解するために押さえておきたいのは、神楽坂五〇番 総本店を運営する株式会社神楽坂五〇番と、元祖五十番 神楽坂本店を運営する株式会社D&Dの関係です。さらに、店舗の所在地や販売拠点、商品ラインアップにも違いがあります。
同じ名前の歴史を持つからこそ、店名だけで判断せず、運営会社と商品を確認することが大切です。神楽坂の老舗としての歴史を楽しみながら、自分が食べたい肉まんや点心を扱う店舗を選ぶ。それが、五十番をより深く知り、納得して味わうための判断基準になります。 (出典: 五 十 番(Yahoo!ニュース))